ダーリンハニー吉川コラム「1番ショートが夢だった」その67

僕は生まれて一度もファンレターを書いたことがない。

これまで好きな人はいっぱいいたが、なぜかファンレターを書こうとは思わなかった。好きな人を一方的に見ることしかできなかった。

一回だけ、大好きな佐野元春さんにお手紙を書いたことがあるが、それはあくまでお礼を表すため。運良くお会いすることができて、ギターにサインまで頂いたので感謝の気持ちを便せんに綴った。たしか10枚くらい書いたと思う。

でも純粋な意味でのファンレターとはちょっと違った。

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あくまでお手紙

そう考えると、僕の人生も多少さびしい気がして来た。

松田聖子さん、内田有紀さん、高岡早紀さん、井上真央さん、好きな人はいっぱいいた。男が男に書いてもいいだろう。大洋ホエールズの選手、エレファントカシマシ、スピッツ、サニーデイサービス…。書こうと思えばいくらでも書けたと思う。

人生は二種類に分けることができる。

ファンレターを書いたことのある人生と、書いたことのない人生…。

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書いたことのない人生

でも、今からでも遅くはない。

36歳にして初めてのファンレターを書いてみようと思う。

誰に書こうかいろいろ考えたが、表題通りロマンスカーに書くことにした。詳しく言うと、小田急ロマンスカーVSEだ。

今さら本物の人に書くとなると腰が引ける。
でも存在しない人に書いても仕方がない。

そこでふと思いついたのが、小田急ロマンスカーVSEだった。
本当にファンなのだから書けると思った。

それでは初めてのファンレター、書いてみます。

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小田急ロマンスカーVSEさま



はじめまして。ダーリンハニー吉川と申します。


突然ですが、僕は今までファンレターというものを


一度も書いたことがありません。


なんだかそれも少しさびしい人生のような気もしましたので、


おもいきってあなたに送ることにしました。


はじめてのファンレターが車輛というのも変な話ですが、


僕はとにかくあなたのファンなのです。



僕は2歳のときに鉄道を好きになりました。


橋の上から小田急線を眺めていたら、いつの間にか虜になっていたのです。


普通、準急、急行、そしてロマンスカー。車種も豊富で飽きませんでした。


当時はあなたの大先輩3000形SE車、3100形NSEもバリバリの現役でした。


ヒーローが走っているみたいでカッコよかったです。



時は経ち、僕が小さかった頃のヒーローはみな引退してしまいました。


しかし2005年、そのスターのオーラを一手に受け継いだ車輛が登場しました。


それがVSEさん、あなただったのです。



見晴らしのよい展望席はもちろん、大きな円弧を描くボールト天井、


景色が見やすいようにつけた座席の5度の角度、連接台車ND-735、


車体傾斜制御、アンクルチルトリクライニング機構、4人掛けサルーン、


空気駆動式の片引き式プラグドア、シートデリバリーサービス、


そしてオレンジバーミリオン・ホワイト・グレーの色味!


どれもが素晴らしく、スマートで風格がありました。



デビューしてから、もうすぐ10年が経ちますね。


でもあなたはまったく古びたそぶりを見せません。


本当にすごいことだなと思います。


これからもどうぞ健康に気をつけて走り続けてください。


(全般検査や重要部検査などがあるので大丈夫ですよね!)



それではこれからも僕を新宿へ、町田へ、小田原へ、


そして箱根湯本へと運んでください。



ずっとずっと応援しています!




ダーリンハニー吉川正洋






ふー。
ひとまず僕も「ファンレターを書いた人生」チームの仲間入りだ。
これだったらいくらでも書ける!

さて、これ、どこに出せばいいのかな?